| 松島湾に漂う民家の柱 |
松島観光のあと仙台に戻る予定を急きょ変更。
戻りの新幹線まで3時間あまり。
3時間あれば石巻往復はできるかもしれない。
仙台と石巻を結ぶ仙石線は途中、松島海岸駅と矢本駅間約10数キロが不通になっており、代行バスが運行されています。
仙石線は津波の被害が大きく、震災直後からTVの映像で、連結部分で「コ」の字に曲がった列車を何度となく見ています。
果たして今はどういう状況なんだろうか。
バスは仙石線に沿った一般道路をゆっくりゆっくり進んで行きます。しばらくは松島の風光明媚な風景を楽しんでいましたが、野蒜(のびる)エリアに入ると急に、突然、すべてが変わりました。
無人の家、家。
壁が崩れ、窓が割れ、屋根が落ち、大きく傾いた家。空洞化して向こうが見通せる家。だれもいないゴーストタウン。
緑の木々と同じくらい茶色の木々が連なっています。垣根のすべてが茶色に変色している家もあります。塩水を浴びて、塩水に浸かって、やむなく枯れたものだと思われます。
地盤沈下もあります。海水がいまだに、・・・宅地50軒ぐらいの広さに残っています。田んぼには流れてきたがれきがあります。その中にへしゃげた車がぽつんぽつん、置き去りにされています。
絶句。
矢本駅まで意外と時間がかかったため、石巻へ行くのをあきらめ、そのままバスで折り返すことにしました。野蒜まで戻ると、駅舎の時計が2時46分で止まっています。地震で突き上げられ、上下左右に、かなり大きく揺れたからでしょうか。あちこちで電柱が倒れたり折れ曲がったりしています。電線が垂れ下がっています。いろんな状況がそのままです。がれきの処理は進んでいるようですが、非情で無情な姿です。通路の向こうに座る、潮を吹いたシャツを着た男性、ボランティアの帰りと思われる20代後半の彼が、ポケット時刻表片手に静かに窓外を眺めていました。
「仙石線の復旧はいつになるか分かりません。同じところに線路を引く、駅を作ることにはならないから。宅地が元の所にはできないでしょう。宅地がどこに新しくできるか決まらないと、駅を作る、線路を作ることもできません。」
黙して語れず。
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